選挙は、焼きそばの思い出とともに
2009年 07月 12日
連日、区役所のある駅前では、党首クラスの議員が応援演説をしていたようだ。
子どものころ、選挙は家族4人で出かける貴重な日だった。
父と妹がずっと前を歩き、母と私が後ろからついていき投票所へ向かい、
大人たちが投票を済ませると、近所の中華料理屋「うらふね」へ昼食を食べに行く。
私にとっては、めったにない外食が選挙の楽しみだった。
油のにおいがしみ込み、どことなくベタついた感じがする薄暗い店。
私はその店で好きなものを注文できるという「一票」をいかに有効に使うかを考えた。
清き一票は、焼きそばに投じられることが多かった。
何しろ店で食べる焼きそばは、やわらかい麺かかたい麺かを選べる。
めったにない外食で、どちらのタイプの麺にするか迷うのも楽しみだった。
しかも、焼きそばは途中で酢をかけることで、
2つの味が楽しめる料理であることを知ったのも選挙の日だ。
1皿で2つの味を楽しめるという贅沢を味わった。
30年くらい前の話。昭和の時代の子どもである。
焼きそばの中に1つか2つ入っているウズラの卵も
贅沢の象徴だった。いつ食べようか、最後まで残すかを考えながら
「誰に投票したの?」と両親に聞くと、
「それは家族でも秘密だ」という答え。投票守秘の原則を父に教わる。
秘密といいながらも会話から察することができ、
クイズの答えが分かったときのようなワクワク感があった。
私の焼きそば好きは、こんな思い出とつながっている。
「選挙に行くといいことがある」というすり込みは、
不在がちだった父なりの家庭教育だったのかもしれない。
そろそろ投票へ出かけよう。

▲ネコの権利を守れー。ネコの自由を奪うなー。

