手作りの料理で四十九日
2008年 12月 18日
時おり氷雨が降る寒くてシンと静まりかえったような日。
こういう日は、どこかの料理屋で親戚が集まって
食事をするものだと思っていたけれど、
二人の娘であるおばたちが前夜から準備をした手作りの料理を
おばあちゃんが最期まで過ごした自宅でいただいた。
朝6時に家を出て、姑と舅とともに朝9時ごろ田舎の家に着いたときには、
おばたちが台所に立ち、煮物のにおいとともに、
おばあちゃんを想うやさしさとさみしさに満ちていた。
(ご霊前にお供えした食事)
法城さんも含め11名で大広間で食事を囲み、私は酒が飲めるということで、
長男であるおじさんや次男にあたる舅の近い席に呼ばれて座った。
数時間が経ち、法城さんがお寺に帰り、親戚だけになったとき、
大きな体をしたおじさんが、介護をしているときのことを話しながら、
「俺は、どうしたらいいか分からなかった」と、
天井を見上げ、目を真っ赤にして大きな目から大粒の涙を流した。
おじさんの正直な気持ちが痛いほど伝わってきて、
男泣きにもらい泣き。涙がなかなか止まらなかった。
お煮しめ おばあちゃんは野菜を大きく切るのを好んだ
えびと三つ葉のかき揚げ、ごぼうの天ぷら。
法城さんが「こんなにおいしいかき揚げは食べたことがない」と言った