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認知症のせつなさよ

母の古い友人から老人ホームに母を訪ねて行きたいけれど
面会できるか?という電話がありました。
「面会に制限はないので、いつでもいらしてください」と
お伝えすると、安堵した声になります。

認知症だと説明すると、
「学生運動で共に闘ってきた仲間。
いまのことはわからなくても、昔の思い出話ならできるはず、
自分のことを忘れるはずがない」という感情が会話の端々に出ています。

学生運動に燃えていた記憶は、物語ではなく片鱗として
いまの母の大事なパーツになってはいるのですが、
期待されているような「昔の思い出話」は、いまの母にはできません。

日によって感情の波が大きく、機嫌のいい日に会えるとは限らず、心許ない。
娘のことだって忘れていますから、ご容赦くださいとしか言いようがなくて。
母が「二度とこなくていい!」など、無用に傷つける刀を抜かないことを祈ります。

母も忘れたくて忘れているわけではないので、そこがせつないところです。
こうした状況にもかかわらず、片道2時間近くかけて何度も足を運んでくださる方も。
やはり持つべきは友。
会話に飢えている母は、心の底から喜んでいるはずです。
「お母様が元気そうで何よりです」「昔のようにいろいろな話をしました」
「今日は歌を一緒にうたいました」と報告のメールがあるとホッとします。
私の想像が及ばない、豊かな時間が流れているのかもしれません。

認知症のせつなさよ_d0122797_23431139.jpg
新年の絵馬には、「健康でいたい」「安いものが買いたい」と書いてありました。
お金の心配をしているということです。



第2回プラチナブロガーコンテスト



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by shukas | 2018-01-09 23:42 | かんがえる | Comments(0)

食のクリエイター&ライター大久保朱夏の暮らし


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