香山リカ著「3・11後の心を立て直す」を読んだ
2011年 08月 12日
震災後、私が違和感を超えて
苦しみさえ感じていた「心をひとつに」という雰囲気や、
なぜ、この期に及んでも二者択一を選ぼうとしてしまうのか?
という二分化思考の問題点が論じられていた。
「マルもあればバツもある」
「マルでもあるがバツでもある」
今なら私たちは、そういう広く深い思考法や
価値観を身につけることができるはずだと。
少なくとも二極分化を激しく進めることだけは、
食い止めなければいけないと、
それは311を生き延びた人間の最低限の責任とあった。
本書には、精神科医の香山リカさんであっても、
震災によってフツーではない心理状態を
いくつも経験していたことが素直に書かれていた。
震災当日、講演会の会場で一部の参加者よりも先に
帰宅したことを利己的にふるまいすぎたのではと後悔したり、
被災地に取材で行き、医師として
後ろめたさを感じていたりしたことも。
そんな精神科医の葛藤を垣間見て
妙に安心したと言ったら失礼だろうか。
この本を読みながら、4月半ば頃、
香山さんが書いた「共感疲労」の記事を読んで
夜中の台所で、号泣したことを思い出した。
この記事だった。
http://diamond.jp/articles/-/11844
おむすびは、白×黒という二極分化が美しい。
新宿駅の雑踏を見ていて急に涙があふれてきたり、ニュースを見て震えるほど泣いたり、これだけの災害を目の当たりにしたのだから当然の反応だったのかも知れませんが混乱していたのでしょうね。
アロマの授業でクライアントに感情移入をし過ぎない、と教わったことがありますが規模が違い過ぎて。
時間がたち、世の中にも様々な考えが現れてきました。
自分と違う考えをどこまで冷静に聞く事ができるか試されているような気がします。ただ糾弾するのではなく対話できればいいなと思います。
コメントありがとう。仕事の資料で買った本でしたが、心に響くものがありました。だんだん極端な意見が目立ってきていますね。心は穏やかに、たおやかにありたいものです。